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愛と死

 

ひさしぶりの電話だった

死んだのかと思った。

昨日電話したら電源が入っていなかった。不在着信のお知らせは入っているだろうか。

夜中何度も目が覚めては着信とショートメールが来ていないか確認した。

昼過ぎに起きても着信もショートメールはなかった。

死んだのかな。

ツイッターで人身事故について調べてみる。彼が使っている路線はなかった。

家で死んだのかな。

確認したくて電話をかけてみた。プルルルルル・・・コールが鳴った。ワン切りした。

つまり彼は生きている、落胆した、生きてたんだ。

私のせいで死んでなかった、彼は死ななかった。

はあ、生きている。まだ此の世に彼は存在している。最悪だ。

 

コンビニとトイレで着信があった。番号を見ると彼だった。折り返してきたんだ。

「もしもし、わたしだけど・・・今トイレしてるから待って」と言い、一度電話を切った。

何を話そう、誕生日のお礼を言おう、他には?それだけでいい。

約一時間後にショートメールを送った。

返事が来たので電話を掛けた。

もしもし

わたしだけど

うん、どうしたの

誕生日、祝ってくれてありがとう

うん、おめでとう

ありがとう、それだけ、じゃあね

待って

何?

元気?

超元気だよ

なんでツイッター分かったの?

7月末に見たら、死をほのめかすようなことが書いてあったから、死んだのかなって

でも生きてたね

死んでほしかった?

うん

死んだら後悔すると思うんだよね、一緒にいればよかったって、それってすごく気持ちいいと思う

全部わたしのものになるでしょう

誰にも塗り替えられない、何も変わらない、大好きのまま君のもの

わたしはそれがほしい、それがいい

俺だってそうだよ、だから目の前で死んでほしかった

死なないの?

死ぬほうにエネルギー持って行ったんだけどね

死んでほしい

一緒に死ぬのはだめなの?

シェアハウス

 

4日間お世話になった小さいおじさんの家を出て向かった先は、シェアハウス!!

そう、私はシェアハウスに住むことに決めたのであった。

東京23区内にある駅から10分ほどの物件、4LDK男女混合で20人で暮らすことになった。

20人ってメチャメチャ多くないか・・・?

 

玄関からリビングへ。

男女ふたりが談笑していた。

「こんにちは、今日から住むことになりましたオワタハジメです。よろしくお願いします。」

丁寧に挨拶をすると気さくな返事が返ってきて安堵した。

 

「部屋、案内するね~」とキレイなお姉さんが部屋を案内してくれた。

案内された部屋には2つのダブルベッドがあり、女専用の4人部屋。

わたしは二段ベッドの下段だった。昔作った秘密基地を思い出してワクワクする。

部屋にあるのはベッドと収納のみ。そこまで広くはない。

 

シェアハウス自体は、特別にオシャレで新築ほどキレイではないが、劣悪な環境でもない。

まあ人間が20人暮らしていける程度の清潔感はあるわけだが。

リビングルームには大きめのテーブルが2つ、椅子が8脚、テレビ、デスクトップパソコンが置いてある。

もちろんキッチンも共用で、冷蔵庫は2台、調理器具や調味料はとりあえずは揃っている様子。

少し広めのベランダには洗濯機、洗濯物を干すスペース、喫煙スペースもある。

タバコが吸える環境があるだけでサイコーだよ!!!!

 

お風呂はシャワーのみ。各自収納スペースがあってシャンプー等が置ける。

トイレは二か所。ウォシュレットはないがボットン便所でないだけ有り難い。

 

 

だいたいこのくらいな。

住人全員に会うのも大変そうだ。

ワクワクドキドキハラハラのシェアハウス生活のスタートです。